相手の話を聴き分け、思考を誘導していくコーチング、本来あるべき状態に対し、現状はどうなっているのか、一体何が問題なのかを明確にし、それに向けてどういう課題設定をして、解決していくのかという対話を展開させる元になるGROWモデルについて、もう少し、概要をお伝えいたします。
①Goal 「理想の未来」を明確にする
まずは相手の目標や理想を明確にするところから。例えば、「英語力をつけたい」と言っている相手に対し、「具体的にどうなりたいのか」「TOEIC900点突破」「今年中に英語でプレゼン(スピーチ)をする」など、明確かつ具体的な数字を落とし込むことがポイントです。
そして、そのゴールを達成するとどんな状態になるのか。
・どんないいことがある?→海外で仕事ができる。 友人に英語では頼りっぱなしだったけれど、自分で動けるようになる。 友人から一目おかれる。 など、ゴールをより具体的にしておくことで、モチベーションを維持しやすくなります。
できれば、そのとき、自分はどんな服装をしているか、どんな所に住んでいるか、そのときの気持ちは・・・などタイムトラベルではないですが、未来の自分を体感できるくらいのイメージを持つとよいと思います。
②Reality 「現状」を明確にする
目標を設定したら、次はなるべき具体的に現状を尋ねて、
「今はTOEIC何点?」「どんな勉強をしている?」「現在、友人にどんなことを頼っている?」などを一つ一つ聴いて、目標や理想とのギャップを明確にしていきます。
③Options 「行動の選択肢」をリストアップ
現状把握の後は、次に目標とのギャップを埋めていくための具体的な方法について考えていきます。
「やろうと思っていることは?」「既にやっていることは?」「達成に向けて考えていることは?」など、本人からできるだけたくさん引き出すことが大切です。主体的になってもらうのが目的だからです。
④Will 「意志」を確認する
こうして目標達成のための方法を引き出したら、どれを実行に移すかをの本人に決めてもらいましょう。「どれなできそう?」「まず、やってみたいことはある?」と投げかけて相手に答えてもらいます。
何をするかを決め、「いつ」「どこで」「どんなふうに」と具体的な行動に落とし込むことができて、共有できたらこの場は終了です。
そして、このコーチングは「一度やったらおしまい」ではなく、定期的に実行しているかどうかチェックすることも大事なポイントです。実行できていなければ、そこでも、「どうすればうまくいくか」「障害ななにか」を本人に考えてもらい、行動を修正していくのです。
私は、今「英語学習アドバイザー」として、英語学習についてのコーチングと大学受験生に対するコーチングを時々していますが、定期的にチェックをすることで、一人だとあきらめがちなことも持続できるようになっています。
また、実はこれは相手がいる場合だけでなく、自分の人生の目標についても自問自答を繰り返すことで、自分の目標を潜在意識に落とし込めるのです。