こちらは all aboutで担当しているいじめ問題について取り上げた内容を、より詳しく説明するために書かせていただいています。
こちらで、まず子供はいじめの経験を話したがらないという内容を書きました。
また、子供がいじめられていることがわかったら親がとるべき方法として、「いじめの実態を文書化」するという方法を紹介させていただきました。
これらに共通して求められるのは、日常の親子関係、つまり子供が親にいかに本音を話せる関係を築くか、または、親は子供の話から目に見えない子どもの変化をいかに受け取れるかが大事だと考えました。
そこで、「傾聴」についてと「ノンバーバルコミュニケーション」(非言語コミュニケーション)について、しばらく書かせていただこうと思います。
まず、「傾聴」。
こちらは、カウンセリングやコーチングで使用されるコミュニケーション技法のひとつです。
相手の話を深く聴いたり、話し方、表情、姿勢等の言葉以外の部分に注意を向けて、相手を理解することです。
漢字で書くと、「聴く」ことに重点があるようにとらえがちですが、単に「話を聴く」のではなく、「相手が言いたいこと」「相手が伝えたいこと」にポイントをおいて相手を理解することです。
まず、相手のメッセージに「耳」を傾け、声の調子、表情などに「目」で注意を払い、相手の言葉の背後にある感情に「心」を配って共感をします。
私は、その状況とその時の相手の感情がドラマをみるように絵に描けるまで話を聴き続けます。
そして、大事なことは「相手自身が納得できる結論へと導くこと」です。
ですから、聴く側は「結論」を持たずに、ただただ、相手は本当はどうしたいのかを理解するために聴くことが大事なのです。
傾聴は、病院やカウンセリング、そしてビジネスのシーンで用いられていますが、私はこれは子育てでも使えるし、いえ、子育てにこそ必要なことではないかと考えています。
実際、昨年は長女は「学校をやめたい」、次女は「学校で男子にいじめられている(具体的には、次女がくると「わあ」と男子が騒ぎ立てる」という事例がありました。
私は、ただただ、話しを聞きました。
こうした方がいい、あなたにこういう問題があるのではないか?などの主観を入れずに、そのときに子供たちはどんな体験をし、どんな気持ちになったかを理解しようと思ったからです。
そして、「この子たちは、この人生の問題集をきっと解けるに違いない」と信じて、
親としては、どんな選択をしても受け入れよう、子供が納得して、自分の人生を明るく前向きに進んでいくために必要な選択をするために、子供自身を信じようと思いながら、本当に「ただ、ただ話を聴く」日々でした。
もちろん、子供の表情、しぐさなどにも注意を払いながら。
長女の場合は、遠方の全寮制にいたので、LINEでくるメッセージを読んで、「なるほど。」「それは大変。」と共感の返信をするだけでした。
話が、少々それましたが、次に「傾聴」について少々スキル的なことをご紹介しようと思います。