・一度の失敗でもうだめだと落ち込む人ー「こちこちマインドセット」
・何がいけなかったのかを考える人ー「しなやかマインドセット」
しなやかマインドセットの人を増やして世の中を美しくしたいと思っているマリーです。
ジョン・マッケンローというテニス選手と、マイケル・ジョーダンというバスケットボール選手のことをご存知でしょうか?
共に世界的に活躍したプロのスポーツ選手ですが、印象がかなり違います。
マッケンローは、試合中、審判の判定にクレームや暴言を発することが頻繁にあったため、“悪童マッケンロー”と呼ばれました。
一方のマイケルは、跳躍力から「Air Jordan」や「His Airness」という愛称で呼ばれる「最も裕福なスポーツ選手」の一人と評されています。
この二人のマインドセットは決定的に違いました。
マッケンローは、「こちこちマインドセット」の人で、才能がすべてだと考え、学ぶことが嫌い、逆境は糧にするどころか、うまくいかなくなるとすぐにお酒に逃げたと言われています。
すぐに人のせい、環境のせいにする性格で、試合中に手の汗を吸収するためのおがくずが気に入らなかったとき、おがくずの缶をラケットで殴ってひっくり返し、駆け寄ったエージェントに「注文したのは君だ。」「こんな細かすぎるおかくずはだめだ」と怒鳴り続けるという行為をしたこともあります。
とにかく自分中心だった―と彼と関わった人は言います。
「こちこちマインドセット」の人は、成功している人間は、人よりも優れているから、人をこき使っても、ひれ伏させてもかまわないと考えるのです。
一方の、マイケル・ジョーダンは「しなやかマインドセット」の人です。
誰もが一様に彼を「スーパーマン」「人の姿をした神」「バスケットシューズをはいたイエス・キリスト」とほめたたえます。しかし、彼が一度引退したバスケットボールに復帰するという噂がセンセーションを巻き起こしたとき、「試合に復帰するくらいで、こんなに騒がれるなんて・・・カルトの教祖か何かみたいに持ち上げられて恥ずかしくてたまらない。ごく普通の人間なのに」と語ったのです。
ジョーダンは、自分が努力によって能力を伸ばしてきた人間であることを知っていた「しなやかマインドセット」の人だったのです。
私は、「こちこちマインドセット」の人は、いわゆる「天狗的傾向を持つ人」だと考えています。
いつもしくじってはならない、という切迫感に駆られているので、心の安定がありません。そして、成功すると、誇らしさが優越感にまで膨れ上がるので他の人のことをないがしろにします。
このような人といると、周囲の人の心も落ち着きませんよね。
だから私は、常に努力し続ける心穏やかな「しなやかマインドセット」の人を増やしたいと願っているのです。