・「こちこちマインドセット」ー能力を固定的に考える世界
・「しなやかマインドセット」ー能力は伸ばせると考える世界
しなやかマインドセットの人を増やしたいーマリーです。
著名な社会学者ベンジャミン・バーは―がこう述べています。
「私は人間を弱者と強者、成功者と失敗者とには分けない。・・・学ぼうとする人としない人に分ける」
私も、こう思っています。
「失敗とは失敗した経験がないこと」
要は、何らかのチャレンジをすれば、必ず結果が出て、100%必ず成功するとは限らないのですが、失敗したら教訓を経て、再チャレンジをすればよい、と思うのです。
ですから、最初から失敗をおそれてチャレンジしない人は、失敗経験はないものの、なんら智慧を得ることがない人生ーということになります。
「人生は一冊の問題集」
が私の座右の銘ですが、問題は多く説けば説くほど「人間力はアップ」します。
これは、仏教の世界では「悟り」というものかもしれませんね。
私が「しなやかマインドセット」の人を増やしたいと思うには理由があります。
失敗を恐れて、チャレンジしない「こちこちマインドセット」の場合、将来にかかわる大切な機会を逃してしまうのではないか、と思うわけです。
「やればできる!」の研究の中でも、ある事例が述べられています。
香港大学です。
香港大学では、すべてが英語で行れるのですが、入学時、英語が苦手な生徒もいるとのこと。
早い時期に英語力アップをはかれば、大きなメリットになります。
新入生が、初年度の手続きにきたときに、明らかに英語が苦手とわかる学生に「英語力アップが必要な学生のために講座を設けたら受講しますか」と質問をしたそうです。
そして、同時にその学生たちのマインドセットを判定しました。
次のような意見にどの程度賛成するかを尋ねたのです。
「知能の量は一定で、それを根本的に変える方法はあまりない」という意見に賛成する学生はこちこちマインドセットの持ち主。
それにたいして、「知能はいつになってもかなり伸ばすことができる」という意見に賛成する学生はしなやかマインドセットの持ち主と考える。
そのあとで、どの学生が英語講座を受講すると答えたかを調べた。その結果、しなやかマインドセットの学生は迷うことなく受講を希望したが、こちこちマインドセットの学生は英語講座にあまり興味を示さなかったことがあきらかになった。
とのことです。
英語で授業が行われるわけですから、本来は死活問題なのですが、「こちこちマインドセット」の学生は、自分の弱点をさらすのを嫌い、本当に重要なことから逃げるわけです。
また、こちこちマインドセット、しなやかマインドセットのどちらにマインドセットがあるか、脳波でもわかります。
こちこちマインドセットの人達の関心が高まるのは、「あなたは正解です」と言われたときで、学習に役立つ情報が提示されても、興味を示す気配はみられなかったとのこと。
知識を広げる情報にしっかりと注意を向け、学習に重きを置いているのはしなやかマインドセットの人達だけだったそうです。
私は、世の中で成果を出し続け、一目置かれている人達のインタビューを聴いたり、記事を読んだりすることを好みますが、どんな業界でも必ず、生き残っている人達は「しなやかマインドセット」の人たちです。